筆者は歯並びはそれほど悪くないのですが、口が小さい割に一つ一つの歯のサイズが大きくてアンバランスなのが気になります。
だから、小粒な歯をしている人が羨ましい…と思っていたら、歯が小さいことでお悩みの方がいらっしゃるとのこと。
「矮小歯(わいしょうし)」というのだそうです。
今回は、この「矮小歯」についてちょっと調べてみました。
矮小歯の原因は?
歯の粒が大きい・小さいは個人差があるものですが、この「矮小歯」というのは、解剖学的に見た場合に、平均よりもかなり小さいサイズの歯のことを指します。
本来の歯の形がそのまま縮小したようなものから、細長く変形したものまであります。
矮小歯が出現しやすいのは、前歯なのだそうです。
ちなみに、女優の相武紗季さんは、前歯が1つ矮小歯のようです。
形が整っているので、彼女の小さな歯はチャームポイントに見えますね。
さてそんな矮小歯ですが、原因はなんなのでしょうか?
ほとんどの歯が矮小歯である場合は、小人症やダウン症などが原因と考えられています。
ですが、本数が少ない場合は、歯が形成されるタイミングでの炎症や栄養不足、遺伝などが原因とされていますが、実のところまだはっきりとは分かっていません。
現代人に見られる歯の退化であるという説もあります。
矮小歯のリスクって?
機能的に問題がなければ、ほとんどの方は「歯が小さめだな…」くらいの自覚で、歯科での診察ではじめて矮小歯であるという診断を受けますが、それでもいったんは様子見とされることが多いです。
とはいえ、矮小歯にもそれなりのリスクはあります。
- 歯並びにすきまができる。
- 歯並びや噛み合わせに異常が起こりやすい。
- ブリッジなどの土台にしにくい。
矮小歯は治療できるの?
歯並びや噛み合わせは、食事のときだけでなく、長い目でみると身体全体に影響が出ることになりますから、なんらかの対応をしたいもの。
治療方法はあるのでしょうか?
- 歯列矯正
歯の形にそれほど異常がないが、すきまがある場合や、歯並び・噛み合わせに異常が出ている場合は、歯列矯正を行います。
すきまがなくなるように歯を動かしていきますが、上下の噛み合わせに影響が出る場合は、抜歯をしたうえで歯列矯正を行うこともあります。
矯正の専門医や、矮小歯の治療経験が豊富な歯科医に相談しましょう。
- セラミック治療
歯並びや噛み合わせに問題がなく、矮小歯の周囲のすきまだけをなくしたい場合は、歯の表面を削ってセラミックを貼り付けて形を整えるという方法をとります。
「ラミネートベニア」と呼ばれる方法です。
- レジン(プラスチック)治療
レジンと呼ばれるプラスチックを矮小歯に直に貼り付けて、すきまを埋めたり形を整えたりします。
もっとも簡単で、一度で終わる治療です。
ただ、プラスチックは変色や変形が起こりますし、長年のあいだには強度が落ちてしまいます。
笑うと歯茎が出てしまう…
歯が小さいと、笑ったときに歯茎が見えてしまうことを悩んでいらっしゃる方もいます。
これは「ガミースマイル」といいますが、治療は審美歯科や美容整形での外科手術が一般的です。
矮小歯の矯正治療を行うときに、歯茎のことも合わせて相談してみましょう。
症状によっては、歯茎が見えにくいような矯正を行うこともできるようです。
美容整形の場合は、見えている部分の歯茎を切除して、見えにくくする手術があるようです。
いかがでしたでしょうか。
歯が小さくて…とお悩みのあなた、まずは歯医者さんで一度相談なさってみてはいかがでしょうか?