ご飯が美味しく食べられるのは幸せなことですが、毎回毎回たくさん食べ過ぎてしまう…という悩みをお持ちの方、実はけっこういらっしゃるのではないでしょうか。
「胃が小さいみたいで、すぐにお腹がいっぱいになる」という人も世の中にはいるようで、そんな話を聞くとなんだか羨ましくなってしまいますね。
胃が小さければこんなにたくさん食べてしまわないのに!
ところで、胃は小さくすることができるのでしょうか?
今回は、はたして胃を小さくすることができるのかどうか、そしてその方法について調べてみたことをご紹介してまいります。
ダイエット後に胃が小さくなった気がするけど…?
食事制限をしたことのある方なら、ダイエットの後に「胃が小さくなった気がする」というご経験はありませんか?
筆者ももれなくその一人です!
食べすぎが続いたから胃が拡張して、食事制限をしたから縮んだんだろう、くらいに思っていたのですが、実際のところはどうなのでしょうか?
…結論からいいますと、胃のサイズは食べる量を減らしたからといって変わることはないそうです。
ではなぜダイエット後に小さくなった気がするのでしょうか?
これは、食事の量を減らした状態を続けていくうちに、脳が「満腹」と判断するまでの時間が短くなるのだとか。
逆にたくさん食べてばかりいると、満腹のサインが出るまでに時間がかかります。
お腹いっぱいを判断するのは、胃の大きさではなくて、脳だったのですね!
大きさが本当に変わるわけではないですが、食べ過ぎを防ぐために胃を小さくしたいのであれば、やはりダイエットによって脳の信号を変えるのは一つの方法といえるでしょう。
本当に小さくしてしまう方法はあるの?
脳に錯覚させるんじゃなくて、本当に小さくしたい!という方もおられることでしょう。
そんなこと、できるのでしょうか?
でもどうやら、外科的な手術で胃のサイズを調整することができるようなのです。
胃バイパス手術
胃の一部を小袋状に切りとって、食道・小腸とつなげます。
肥満大国のアメリカでは近年、この手術は大流行しているのだとか。
日本でも行われていますが、自費診療のため100〜200万円ほどかかります。
腹腔鏡で行うため、手術時の体の負担は少な目です。
スリーブ状胃切除術
文字通り胃を切り取ってしまうものです。
現在の日本でもっとも多く行われているそうです。
また、2014年の時点で保険適用される唯一の方法だとのこと。
こちらも腹腔鏡下で行われます。
胃内バルーン留置術
胃の中に大きさを変えられる医療用バルーンを最大6ヶ月ほど入れて、食べる量を制限したり消化の時間を長引かせる方法です。
今のところ、日本では肥満外来のある一部の病院でしか受けられない手術であり、自費診療のため約40万円(某国立大学病院)ほどかかります。
手術は内視鏡を使って行われます。
胃ベルト手術
胃を外側からしばって大きさを一時的に小さくしてしまいます。
こちらも腹腔鏡を使う手術です。
治療の進み具合を見ながらバンドの締め付けを調整する手術が行われることもあります。
自費診療であり、100万円(某国立大学病院)前後かかるようです。
ダイエット薬
残念ながら、今のところ胃の大きさそのものを調整するようなダイエット薬はないようです。
ただ、食べたものの消化吸収を抑制する効果の高いダイエット薬はいろんなものが出ていますので、そのなかでも安全性が確認されたものは試してみたいものです。
いかがでしたでしょうか?
サッカー選手として有名だったマラドーナ氏が胃を小さくする手術を受けたという話を聞いたことはあったのですが、こんなにいろんな方法があったとは驚きでした。
ただし、いずれの方法もそれなりのリスクはついて回るようですので、胃を小さくしたいと真剣にお考えの方は、しっかり下調べをなさってくださいね。